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妄想小話2

敬礼のしぐさが嫁とお揃いのポーズ…これは、超、嬉しい(真顔)それだけのアイキャッチ画像。
久しぶりなのにネタ切れとか言わんといて!

はい本日は、2月に入る前に更新しとかねば!という季節ネタの妄想文になります。むしろギリギリアウトかも知れません。

・アストルティア大陸やNPCへの好き勝手な妄想
が、含まれますので、自己責任でお願いします!

厄落としの話
20150127-0021_221894789武器鍛冶ギルドの長ラセドは、大晦日から新年の間もギルド内の定位置で過ごした。

堅牢頑強なグレン城にいても、城下町の喧騒は伝わってくる。
花火を上げ、過ぎた一年のお礼とこれからの挨拶を肴に、冒険者達が飲めや食えやの大騒ぎをするのが通例であったから、さして気にせずにいつも通り、重要依頼の納品日を確認し、手が空いてそうで、要望以上の武器を作るだろう職人達へと割り振っていく。

このリストはギルトマスターの主要業務なので、一日休むと後が恐ろしい事になるのだ。
(大抵のものは職人ギルドの事務方が割り振ってくれるものの、ギルドマスターで無ければ選別出来ない特別な依頼だけでも、膨大な量がある。)
「はやぶさの剣か…これ、お前に近々回しても平気か?」
新年だと言うのに、黙々と武器を打ち続けている寡黙なオーガに声を掛ければ、指先だけで返事をされる。
「じゃあ頼むな。」
この応答もいつもの事なので、次の納品依頼へと目を滑らせた。

「ラセドさんあけおめー」
「んー…ちょっと待て」
どれだけ時が経ったか予想出来ぬ程集中していたので、唐突に掛けられた声に空返事をする。
さらさらと滑るような文章の末尾にタトンとペン先を押して、視線を上げれば馴染みの武器鍛冶職人が欠伸をしていた。
「おう、あけましておめでとう。どうしたんだ?」
目の前の男の本日分納品は終わっていた筈。と思い首を傾げれば、欠伸で溜めた涙を瞬きで弾きながら、
「いやー、さっき友達が、自分のギルド長との世間話で知ったからって教えてくれたんだけど…ラセドさん厄年だって?」
「はぁ?いや、確かに厄年だが…どこのギルド長が言ったんだ。」
「裁縫のとこの人。」
「…まぁいいか…それで?」
「オーガのとこはどうなのか知らないけど、ウェディの厄落としは、周りの人間がちょっとずつ厄を引き受ける方式でね、ラセドさんには世話になってるから」
そう言い様カウンターから身を乗り出すと、ラセドの前髪をわし掴み引き寄せる。
「いたた!」
「裁縫のマスターからも頼まれたから、2本貰ってくよ」
ぷつんぷつんと音がして、微量の痛みと共に離れる指先。髪の毛を少量抜かれた事に気が付き、がっくりと肩を落とす。

「ウェディ流の厄落とし…最悪だな…」
「切った爪とかでも良いんだけど面倒だし、ラセドさん毛髪量あるから良いかなって」
「ウェディの武器鍛冶職人全員から抜かれれば綺麗になくなっちまう!!!」
代替案はないのか!と唸れば、男は眉を潜め心底嫌そうな顔を
「相手によっては軽いキスとかハグでもいいけど…男相手は極力拒否します。まースキンヘッドも似合うんじゃない?蒸れなくて快適かも?」
俺だって嫌だわ。とか、似合うとか似合わないとかそういう問題じゃない。とか色々な不満を飲み込み諦めて、ラセドは重くため息を吐いた。
「…で、それ、どうするんだ?」
哀れにも青い掌に収められた、長々とした白髪を指差して伺えば、懐紙を取り出し包みながら頷く。
「女王のとこで浄化して頂き、髪の毛とか爪は灰にして海に流して完了です。てか、オーガはどんな厄落としなの?」
「一年に2回、オーガの神、ガズバランの炎に身を投じ清めて貰う。」
「え」
「燃えにくい専用の衣装を着て、素足で炎の中に入る。」
「マジか。熱くない訳?」
「多少は熱い…まぁウェディには無理だな。」
「絶対無理!…しっかし、結構違うねえ」

想像するだけで嫌なのか、悲鳴を上げて首を激しく横に振る男は、それでも興味深い話ではあるのか、気を取り直して続けていく。
長くなりそうだと思ったラセドは、リストを眺めながら聞き流す体勢に入った。
「そうだな」
「俺が面白いって思ったのは…ドワーフは生まれた時に貰うバースデージュエルがあって、毎日少しづつ幸運を閉じ込めてるんだって。で、厄年になったら大事に保管してたその宝石を加工して、一年間魔除けとして身に着ける。らしいよ。なんか良いよねぇ。」
「ドワーフらしい。…ああ、俺のところにも時々、ドルワームから宝石の加工依頼がくるが…形や文様の指定がないから違うかな?」
「いやー。身に着けるよう加工する事自体が、宝石に溜めた運を出させるって考えらしいから、決まった形じゃなくて良いんじゃない?」
「なるほど…今度先方に聞いてみるとしよう。」

「よし、ちょっと面白いからプクリポとエルフのも聞いてこよう。」
「新年早々、ちゃんと挨拶しておけよ」
「挨拶のついでだよ、ついで!じゃあ今年もよろしくお願いします!」
懐紙を大事そうに鞄に入れ、階段を下りたところで思い出したように年始の挨拶をした男を手で追い払い、ラセドはまたリストに視線を落とすが、先ほどまでの集中力を発揮する前に、どうしても日付表が目に付いた。

「厄落とし、何時いけるか…」
多忙な業務の合間を縫って…と考えると、ウェディ流で多少の厄落としをしてもらうのも悪くは無いが…
ラセドは残りの毛髪について思いを馳せ、その考えを胸の奥に閉まった。

バレンタインの話
「アンタは変わってるねぇ」
マリーンはため息交じりで呟き、屈託のない笑顔でカカオを渡してくる男をしげしげと眺める。
目の前の男は、外見だけなら悪くない部類に入っていると思われた。
頼りない体は自分の好みではないが、毎日のようにカカオを捧げられれば、多少、贔屓目になっても仕方が無い。
「そんな事はないよ、この中なら、俺は一番マリーンが好き」
「まぁ、そんなに言うなら貰ってやるけど、アンタの女は怒るんじゃないかい?」
【この中】とはクイーン候補者の事であろう、わざわざ言葉にする辺り、決まった相手がいる事が伺えて、余りに正直なものだから思わず笑ってしまった。

「んー。彼女っていうか、俺が勝手に伴侶って決めてるだけだから、別に怒らないんじゃないかな」
「なんだいそりゃ、片想いかい?尚更、私にかまけている場合じゃないだろうに」
「常に、傍にいて欲しいけど、あの子に望むのはそれだけ。」
そう発した口元の笑みとは裏腹に、目が、笑っていない事にマリーンは気が付き、ふぅんと息を漏らした。
恐ろしくはないけれど、歪んではいるかも知れない。
そう思うマリーンに人の狂気の境目を判断する事は出来なかった。裏も表も無く、そういう思いだけを、言葉から受け取る。

ただそれは、酷く
「重いねぇ。」
その言葉すら質量を持っているよう、地に落ちていく気さえする。

「よく言われる。だから分散してるんだ、ねぇ、俺の愛の一部はマリーンに捧げたい。迷惑かな?」
「いいや、アタシは嬉しいよ、こんなに愛される事は今まで無かったからね。」
一部でこれだけの重さだと思うと、嬉しそうに微笑む男の伴侶とやらが、押し潰されて死ぬ時が来るかも知れないなと、ふと思うが口には出さないでおく、そうならないように努めている男に言うべきでは無い。

言葉を飲み込んだのが分かったのか、男は情けなく眉を下げて苦笑した。
「ありがとう。やっぱりマリーンは優しいなぁ、素直にデレるとこも凄く可愛い。」
「調子の良いこと言うんじゃないよ。」

唯一でなくとも囁かれた言葉は多少の甘さが含まれている。
少々頬を赤らめたマリーンの、軽い気持ちで放ったデコピンが、想像以上の威力でもって男の額に直撃するまであと3秒。

言い訳

今回は短いものを2編載せました。

本当はバレンタイン話だけだったんですけども、この会話妄想、色んな意味でホラーだなって思いまして、これを単独の記事にする勇気は無かった訳で…大幅に削りあっさりな感じにして、アストルティアの厄落とし妄想をなんとか読める感じにまで消化。

20140201-2009_125268081今年のバレンタインもどうか!マリーンをお願いします!と思うものの…居なかったらどうしようかな…辛い…マリーンいないの辛い…。
大体例の場所(※お察しください)でも、取り合えず全員に話しかけましたけど、マリーンが居ないからすぐさま出ましたしね!何の誘惑にも足止めにもならんわ!ふざけんな!って言いながら、出たとこで仲間を待ってましたよね!
はい。

厄落とし話は、一応武器鍛冶職人をやっているので、よく会うNPCで厄年と言われて納得できる人物…と思ったらラセドさんしかいなかったんだ…お世話になっております。勝手に厄年にしてさーせん。
アストルティアに厄年があるのか…それは何歳なのか…前厄、後厄はあるのか…その辺はかるーく流して下さい。

あとやっとこ蒼天のソウラを読めたのですが、ラセドさんが宝石加工もしてたので、ドワーフのくだりに混ぜてみました!美味しそうな妄想ネタには食いつきの良い私。
ソウラ面白いですソウラ。ガンマンみたいな魔法使いオーガさんマジ格好良い。あの杖、ドレスアップアイテムで出してくれたら、魔法使いのレベル上げ超捗る。

あ、エルフとプクリポの厄落とし、別記事にするか…と思いましたが、遅くても節分前までには厄って落としたいよね!と思いまして、下記にざっくり妄想しときました。

厄落としの話・おまけ
「厄落とし?」
「そうそう。オーガとかドワーフの聞いたら全然違ってて面白かったから、エルフはどんな感じなの?」
真っ赤な紅葉の木を眺めながら、同じチームのウェディはそんな事を訊ねてくる。
手土産!と渡された枝の選別をしながら、エルフの少年はじんわりと記憶を辿っていく。
「えーと…エルフはね、風に厄を乗せて、遠くに飛ばして貰うんです。」
「ほほう」
「アズランに、たくさん凧が飛んでいるでしょう?」
「あー、連なってるのが飛んでるね。」
「あれと似たような凧を作って、折り重なって見えない部分に、己の名前と居住地、厄落としの詩を書くんです。で、飛ばす。」
「へぇ!楽しそう!」
「でしょう。尤も、最近は個人情報だとかゴミ問題だとかで、飛ばして放置って訳にはいきませんけどね。」
「え、じゃあどうするの?」
「凧上げを楽しみがてら、気の済むまで風に厄を流して貰ってから回収して、…場所によってはカムシカに食べてもらうんですけど、大きい町では一括して燃やしてますね。」
時代によって、文化形式は柔軟に変わって行くべきです。そう言い切れば、ウェディはばつの悪そうな顔をして、だねぇと頷いた。
「柔軟さでは負けないけど、死活問題でなければ面倒臭さが先んじて、基本そのままだしな…」
もごもごと呟きながらも腕を組みだしたのを見て、悩ませてしまう心当たりがあったらしいなと思うけれど、珍しい姿に可笑しさが勝る。

「じゃあさ、プクリポってどうするのか、聞いた事ない?」
暫くして悩むのも面倒になったのか、明るく顔を上げたウェディの求めに、軽く首を傾げて考える。
「うーん…プクリポですか…あぁ、近所のプクリポさんが厄落としの準備をしてましたね。ふんわり聞きました。」
「お!やった!どんな感じだって?」
「花を育てるんだそうですよ。」
「花?」
「はい。丹精込めて、厄落としの花を育てるんだそうです。順調に育てば一年後には花が咲くんですが、その花をどうすると思います?」
「そうだなー……ドライフラワーとか?」
「ぶぶー。その花はね、育てたプクリポに降りかかる厄を、身代わりで吸収して大きくなるらしいんです。立派で美しくあればあるほど、厄をたくさん溜め込んだ不幸の花な訳ですね。」
「嫌な予感しかない」
「良識ある、善良なプクリポは、すぐに焼却して、土を清めるらしいですが、呪いの花としてオルフェアの地下で販売されたりもするようです。」

「…オルフェアの地下って、本当恐ろしい場所だよね!」
途端に、苦虫を噛み潰したような表情で納得したウェディに、エルフの少年は我慢出来ずに噴出してしまう。
「販売は冗談ですよ。すんなり信じちゃうなんて、オルフェアにトラウマでもあるんですか?」
「く…トラウマなんてないですし…!」

震え声で言い張られても説得力はないな、とますます笑えば、不満そうに顔を歪めるのが追い討ちを掛けて来て、暫く腹を抱える羽目になった。

感謝報告

日常系ブログから妄想系ブログになった途端、インターネッツが不通になって一週間ぐらいログインできなかったり、色々あったりしましたが、私は元気です!

ただでさえもニッチだったのに、よりニッチになっていく訳ですが、今までのノリが好きだったという方には大変申し訳なく…思いつつ…それでも、畑やモンスター、牧場に、変わらぬお心配りを頂けて、有難さで胸がいっぱいであります…!

そう!これを報告しなくては!
新しい仲間モンスターを増やしました!
20150117-1456_219540854海岸に居たハゲなので、名前は【うみぼうず】です!
海にいる船乗りに向かって「ひしゃくをくれ~」って言う奴ですね!

そんな時は、底を抜いたひしゃくを渡せば、海水汲めなくて船沈められないよぉふぇぇってなってとても可愛いので、ウェナ諸島渡し守協会の人々は底なしひしゃくを常備してます。
(適当に次ぐ適当)
(まず、ウェナ諸島にフォンデュ居ません)

スラチャ返信:しまさん
側室じゃないですしというよりもぷにぷに系…!?いやいやフォンデュはドロドロ系だよ!ドロドロ!流動系!(この認識間違ってるのか)

嫁はぷにぷに系で…悶々がもふもふ系、スカイツリーはカチカチ系 ←?
どろたぼうはあれ、ぷにぷにしてそうで筋肉なんじゃないかという気がしてなりません。バイキルト入りSHT状態のもぐらタタキを見るに、そんな気がしてなりません。ムッキムキィ…

ではでは本日はこの辺にて!
またお会い出来るよう努めます!

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2 Responses to 【妄想小話2】

  1. しの

    妄想小話きた!きましたね♪
    前回のも楽しく読ませていただきましたが、今回のもいいですね^^にやり
    ぷく&エルフが気になって妄想しかけたらオマケついてて嬉しかったです。
    寝られなくなるとこだ。
    個人的に、エルフは知的かつチョイいじわるな男子がイメージです。
    出会う冒険者さんは皆様、良い方ばかりだけども、良いよーな、ちとさみしいよーな?
    また全力妄想よろしくですよー☆

    返信
    • ホネ

      おお!しのさん!読んで頂いただけでも嬉しいのに!(男泣き

      同じ行事でも、種族ごとにやり方違うんだろうなぁと思うと、妄想力が火を噴いた!
      プク&エルフはおまけでざっくりでしたが、楽しかったです^^良かった睡眠時間が守られたww

      エルフ分かります。知的な感じでちょっと苛められる感じ分かります。特にエルフ男子分かります。(何かがあったらしい

      全力妄想。恥ずかし過ぎるけど、折角書いたから読んで欲しいみたいな一種の露出狂気分になりますが、
      感想とか頂けると嬉しいのでまた書きます!わーい!

      コメント有難うございました!!

      返信

コメント

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